2006年04月01日

『9000マイルの約束』 と 『ベルンの奇蹟』

ドイツ映画が続きます・・
白バラのゾフィーが殉死し(まだ引き摺ってる)、その予言どおりヒトラーが倒れ、ナチス政権が崩壊・・ドイツが敗戦国となってからの話2本です。
戦犯として捕らえられ、シベリアの収容所送りになったドイツの兵士達のなかにこの映画のお父さん達がいたのです。
9000.jpgベルン2.jpg

『9000マイルの約束』 以前劇場で、今回WOWOWで2回目鑑賞
2001年 ドイツ(原題:SO WEIT DIE FUSSE TRAGEN)
原題:SO WEIT DIE FUSSE TRAGEN
監督・脚本:ハーディ・マーティンス(「カスケーダー」)
出演:ベルンハルト・ベターマン ミヒャエル・メンドゥル 
極寒のシベリア収容所から9000マイルを3年かけて踏破し、家族のもとへ生還したあるドイツ兵の実話に基づくベストセラーを映画化。
「クリスマスには帰るから」と言って出征した父親が本当にその約束を守って帰って来るラスト・シーンは涙無くして見れませんよね。

『ベルンの奇蹟』 DVDで鑑賞
2003年 ドイツ(原題:The Miracle of Bern)
監督:ゼーンケ・ヴォルトマン
出演:ルーイ・クラムロート/ペーター・ローマイヤー/ヨハンナ・ガストドルフ
1954年7月、スイスでのサッカーWカップでのドイツの歴史的優勝を背景に父と子の絆の再生、そして敗戦国の再生をも描いた感動のファンタジックストーリー。

「ベルン〜」でのお父さんは収容所送りになってから11年後にやっと家族の元へ戻ってきますが、生きる意欲をすっかりなくしています 極寒のシベリアでの収容所での様子は「9000マイル〜」を見れば、どんなに過酷か解りますよね・・(「9000マイル〜」のお父さんも脱走しなければ、鉛中毒で死んでいたか、この位長く抑留されていた事になります)。

年頃の息子や娘には必要以上に厳しくあたり、サッカーに夢中の11歳の末息子マティアスにも「そんなくだらないもの」と相手にしません。 しかし、長男が家出をし更に傷つく父親を暖かく支え続ける家族に いつしか凍った心も徐々に融けていくのでした。 そしてマティアスが憧れる地元出身のFWヘルムート・ラーンが出場するワールド・カップの決勝戦が始まる! 夜中にそっとマティアスを起こし車で向かった先は・・

敗戦で打ちひしがれていた当時のドイツ国民にとって、最強と言われたハンガリーを破っての優勝は自信と誇りを取り戻す大きな力となったとの事。
(日本人にとっての「前畑頑張れ」みたいなものですね)
ベルン5.jpgベルン.jpg

試合のシーン中心の”スポーツもの”と思っての鑑賞だったので、家族の話に感動してしまった。もちろんこのマティアス一家は架空の家族ではあるけれど、実際にこういう家族も沢山いたでしょうし、「9000マイル〜」とセットで見ると、収容所帰りの兵士たちの心の傷がどれほど大きいものか理解の一助となるかもしれないです。
サッカーファンの為には、adidasの創始者が雨用にスパイクが取り替えられる新モデルのシューズを監督に勧めるシーンや、しっかり最後の最後に決勝戦のシーンも取り入れています(CG使ってますが)

勝利を納めた選手達を乗せた列車が故郷に凱旋する列車を見送るような最後のシーンに「この選手達が二度と共に試合をする事はなかった」様の字幕がかぶるのだが、これは後に東西に分割されるドイツの行く末を暗示しているのだろう。 そう言えばマティアス一家の家出した長男は東へ行くと言っていた・・父親が読んで泣き崩れた手紙には「遊びに来てくれ」と書いてあったが、これも思えば1989年にベルリンの壁が崩壊するまで家族とは会えなかったろうと考えると切ない・・。

父親とマティアス役の二人は実際の親子だそうですが、この息子ちゃん!可愛いです。個人的には「点子ちゃんとアントン」のアントンみたい!と思ったのでした。

DVDには特典映像として、予選2試合と決勝戦ハンガリーVS西ドイツのニュース映像が入っており、サッカーファンには嬉しいおまけかも。


posted by マダムS at 09:46| Comment(11) | TrackBack(6) | ドイツ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
マダム、お邪魔します。
今日から4月ですね。こちらではまだ桜も一分咲きで、来週末には日本庭園のお茶室で映画愛好会の皆さんとお花見の予定です(^^)さて、先日からマダムのドイツ映画を中心としたレビューを拝見しておりまして、この機会に年代順で改めて鑑賞したくなりました。時系列で追って行くとより歴史もわかりやすいですね。「ゾフィー〜」はこちらではGWからの上映です。ホテル・ルワンダ、クラッシュ、グッドラック&グッドナイトなどなどもGWからなんですよねー。でも、きっとゾフィーは手をグーにしながら、歯をくいしばりながらの鑑賞になりそうです。
Posted by mei at 2006年04月01日 16:21
 meiさん
今晩は〜♪ 今年は桜の開花が早かったですねー!
関東ではもう満開ですよ!! そちらでは来週お花見ですか?映画愛好会の皆さんとご一緒とは実に楽しそうですね^^楽しんでいらして下さいませね♪
さてさて、そちらでは「ゾフィー」他、アカデミー賞絡みの作品、GWからご覧になれるのですね?是非鑑賞なさったら感想お聞かせ下さいませ!楽しみにしておりますよ♪
実に考えさせられる作品ばかりです。
「9000マイル」と「ベルン〜」は まったく偶然ですけど同時期鑑賞となり、収容所帰りの父親という共通項で記事にしてみました。 こちらもお勧め作品ですので是非!
Posted by マダムS at 2006年04月01日 23:15
うわっ!私はこの2作品は、時系列に逆らっての鑑賞で、もうかなり忘れかけていますが、『9000マイルの約束』は、特に見応えあリましたよね〜。(・・。

ところで昨夜は、恒例のウチの花見の宴でした。
今日は、風雲嵐&雷のえらい日でしたが、昨日は穏やかな良き日でした。ウチの桜は6部咲きぐらいでしょうか・・・コチラの桜は他より今年は遅めかな。
年々減るかと思った酒量も、昨夜は一段とすすんで・・・今朝見たら空き瓶の山。リビングには、酩酊した若き女性が二人撃沈していました・・・。(爆;)
まっ、お酒は程ほどに・・・桜は満開がヨロシイようで・・・!(^^;ヾ

うっ、映画のコメント少なし・・・で失礼しました!(笑)
Posted by ラクサナ at 2006年04月02日 18:27
どちらも映画館で見ました。
9000マイルの約束は、主人公の精神力に脱帽。ラストでどっと涙が出ました。
ベルンの奇跡は、代表チームのメンバー達の様子は、コミカルにしてあって、湿っぽいだけの話ではなくて、よかったですね。
マティアス君、よく似てるなあと思ったら、鑑賞後、実の親子と知りました。(笑)
男だって、泣いたっていいときありますよねえ。ラストの電車の中で、やっと親子になれたねと思いました。
Posted by MACHI at 2006年04月02日 20:34
 ラクサナさん
「9000マイル」のお父さんは収容所の中も脱走してからも大変でしたよね〜「コールド・マウンテン」のジュード・ロウよりもっと苦労してますよね←時系列無視(爆)
おお「恒例」のお花見でしたか!(今、「こうれい」の漢字変換一番目が「高齢」だったので一人爆笑)
毎年楽しい会のようでよろしいですね〜何年か後にはお嬢様方もその輪の中に?ん?もうすでに今回?笑

 MACHIさん
MACHIさんの「9000〜」の感想覚えていますよ^^どこかの掲示板でお見かけしてます。 
「ベルン」のメンバーは当時の選手達に似ていて、サッカーが上手な俳優を選んだそうです。プロデューサーがインタビューで話していました。決勝戦もなんだかCGがユーモラスでしたけど感動を損なうことはありませんでした。
最初が思い切り厳格だっただけに、車の中でのお父さんの泣き顔には心打たれましたよね。
Posted by マダムS at 2006年04月02日 20:57
こんばんはー

この映画はサッカーファンとしては見逃せなくって
一週間上映にギリギリで見たんですよ。思い出しました。
でも見逃さなくってよかった作品の一つです。
今年はW杯年ですし、また何か感動を与えてくれると思います。
それにしても家族の再生と国の再生をスポーツになぞらえて描く。いい作品でした。

「力道山」も日本の戦後のそういう意味でのヒーローかなー。映画では、ヒーローというより人間臭く現実的に描かれていましたが・・・
Posted by 更紗♪ at 2006年04月02日 23:46
 更紗♪さん
おはよーございます! おお、お元気でしたか?
そうですよね〜日韓共催のW杯からもう4年経つんですね・・・またまた熱く燃える時期がやってきましたねぇ♪
いい作品でしたね・・大好きですちょっとファンタジックで^^
そっかー「力道山」も 戦後の日本を勇気づけてくれたヒーローの一人ですよね。映画のほうは見逃してしまいました。WOW放送を待つことにしますわ(^^)v
TB&コメント有難うございました。
Posted by マダムS at 2006年04月03日 07:07
そろそろ2,3週間経つしお戻りも近いかなーとこちらにコメントを。
わたしは「ベルンの奇蹟」しかみていないのですけれど「900マイルの約束」も帰還兵のお話だったのですね。今度みたいです。
「ベルン〜」のほうはサッカーのお話しと思いきや、それだけではなく戦後の家族の苦悩や心の雪解けみたいなものが復興の希望とうまく一緒に描かれていましたね。、マダムがおっしゃるように東に旅立ったお兄ちゃんのことを思うと心が痛むのですけれど、その後壁崩壊の物語やドキュメンタリー映像を見ると、壁のなくなる日を待ち望んでいた人々がどれだけいたことか、またその歓びがどれだけ大きかったかよくわかりますね。
さて今年もW杯まで2か月切ったし、わたしも燃えますよ〜ん。
Posted by M. at 2006年04月19日 13:50
 M.さん
こんばんは〜! ハイ!戻ってきました(^^)/
またよろしくお願い致しますね♪

M.さんはサッカーもお好きなんでしたよね!?
そういえば、W杯の年なんですよね・・早いなぁ。
後ほどそちらに感想伺いに参りますね
コメントTB残して下さってありがとう!
Posted by マダムS at 2006年04月20日 20:51
「ベルンの奇蹟」ですが、テレビでやっと見ました。
今、ワールドカップが開催されているので、それにちなんで、サッカー映画を放映していますので・・・。
いやぁ〜、感動しました。見る前はサッカー映画かと思っていたけど、戦後の影を引きずる家族の再生とドイツの国の希望を描いていてとっても素晴らしい作品でしたねっ!
あのお父さんと息子は実際の親子でしたか。
いやぁ〜、実に二人の息が合っていると思いましたが。
先日「勝利への脱出」も見たんだけど、始めはシルヴェスター・スターロンだし、期待していなかったんだけど、いやぁ〜こちらも感動でした。
サッカー映画の名作だとか。第二次世界大戦の時のドイツチームと連合国の捕虜チームとのサッカー試合の物語だったけど、「大脱走」みたいな作品でした。
あと、劇場で「GOAL!」を観賞。
メキシコからの不法移民の青年が、夢を追いかけて、イギリスのプレミアリーグに挑戦するお話だけど、こちらも家族・仲間・恋人との人間ドラマを絡ませてのストーリー展開。いやぁ〜素直に感動できる作品でした。ベッカム・ジダンなども出演していました。
「2」「3」と続くけど、「3」では中田英寿も出演するとか。楽しみです!

さてと、今夜はクロアチアとの対戦。日本代表!がんばれ!!
Posted by 紫の上 at 2006年06月18日 17:14
 紫の上さん
おお〜TVでやっていましたか! ご覧になれて良かったです♪
そうなんですよね〜ドイツも敗戦から立ち直るためには色んな苦難もあったのだな〜と知りましたよ。
おっ!?「勝利への脱出」ですか?これは観てなかったわ〜良さそうですねぇ!
『GOAL』も気にはなってるんですが、これも良さそうですね! 
ご紹介有難う♪
あと、30分ほどでクロアチア戦始まります!
背水の陣で臨む日本チームですが、勝たねばと固くならずに頑張って欲しいよね〜 
Posted by マダムS at 2006年06月18日 20:56
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