2007年05月20日

『グッドモーニング・バビロン! 』〜ビデオで

(原題 : Good Morning Babilonia)
1987年 イタリア/アメリカ/フランス
グッドモーニング2.jpg映画の草創期/1910年代、アメリカの監督D・W・グリフィスのハリウッド映画史上初の超大作「イントレランス」のセット建設に乗り込んでいくイタリア人職人兄弟の波乱万丈の物語で、映画への愛とロマンに満ち溢れたヒューマンドラマ黒ハート

監督・脚本 : パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ
「太陽は夜も輝く(90)」「カオス・シチリア物語(84)」
音楽 : ニコラ・ピオヴァーニ「ライフ・イズ・ビューティフル(98)」「息子の部屋(01)」「灯台守の恋(04)」
出演 : ヴィンセント・スパーノ、ジョアキム・デ・アルメイダ、グレタ・スカッキ、デジレ・ベッケル、チャールズ・ダンス

goodmorning3.jpg私にとってはちょうど昨年の今頃、イタリア観光旅行を控えてイタリアが舞台の映画を観ようと”鑑賞リスト”に入れていた作品。 色んな縁あってやっと鑑賞のはこびとなったわーい(嬉しい顔)
<Story>**********1913年イタリア/トスカーナ地方、聖堂の建築と修復を稼業とするボナンノは度重なる借金に家業をたたむ。7人兄弟の内、腕のいい息子のニコラとアンドレアは運を天に任せてアメリカへ渡り、サンフランシスコ万博のイタリア館建築に参加。その腕をグリフィス監督に見込まれて「イントレランス」のセット建設を委ねられた。そして二人は撮影中に踊り子のエドナとメイベルとそれぞれ結婚するが、第一次大戦が始まり・・(ぴあシネマクラブより抜粋)
***************************************
Goodmorning7.jpg2年後に作られたイタリア映画の『ニュー・シネマ・パラダイス』の大ヒットの影に隠れ、あまり知られていないようだけれども、これも映画への愛がたっぷり感じられる作品です。 先日の映画祭で大トリ鑑賞したイタリアの超大作映画『カビリア』が1914年作で、これを観て発奮したアメリカの映画の父と言われるグリフィス監督が、「これに負けないような作品」にしようと2年後の1916年に完成したのが『イントレランス』という訳。 兄弟が指揮を執って作り上げた”バビロン”のパートの巨大なセットは作品中にも登場し、劇中で上映される映画にそれが映し出されるシーンはなんだか感動。ハリウッドハイランド.bmpちなみに兄弟が作ったとされるセットで最も象徴的な”白い象”のモニュメントは、現在コダックシアターなどを含むハリウッドの巨大総合エンターテイメントモール=ハリウッド&ハイランドの玄関口を飾っているようですねぇ〜行ってみたいです。

 アメリカへ渡り、英語が話せない為にロクな仕事にもありつけず苦労する兄弟だが、故郷に残してきた父親の「兄弟でいつも一緒に仲良く平等に、そうでないと仇になる」言葉を思い出し、常にピンチを切り抜けていく・・。最初の内はイタリア人だと馬鹿にされるが、言い返す言葉がいいですよね「僕たちはミケランジェロとダ・ヴィンチの子孫(son of the son of the son・・)なんだぞ!! お前達はいったい誰の息子なんだ!?」手(チョキ) なんて面白いですよね!イタリア人でなければ言えないようなタンカじゃありませんか〜。

 また、我々映画好きとしては映画の黎明期の撮影現場なんて、興味津々なわけですが、「イントレランス」を観たら(鑑賞したのでまた別に感想書きます)余計にあの大掛かりなセットとスターとエキストラのうごめく現場を覗いてみたいっ!と思うはず。。でもそれを期待してこの作品を観るとちょっと違うかもしれませんけど(^^;)。 親兄弟など家族の絆を描いたイタリア映画らしい作品でもあり、アメリカへ渡った移民の苦難の物語でもあります。 また「イントレランス」が公開された当時のアメリカ、そして世界の社会情勢も垣間見る事が出来、興味深いです。主人公のような兄弟が本当にいたかどうかはわかりませんが、グリフィス監督は正真正銘実在の人。 少なくとも映画の中では知的で映画への愛に溢れており、彼の熱意が後のハリウッド黄金期への礎を築いたんだなぁと思わせるような場面もあり、胸が熱くなりました。

 それから、先日のイタリア映画祭で鑑賞し、その作風がとても気に入ったエマヌエーレ・クリアレーゼ監督の『新世界』の解説に「ダヴィアーニ兄弟の初期作品のように幻想的な」と評されていて、益々気になっていた作風はと言えば、幻想的というか、寓話的?な部分がやはり私の好みにぴったりあっていましたし、思ったよりは奇をてらわない絵の作り方も私はとても気に入りました。何しろ音楽が好みでした♪ ニコラ・ピオヴァーニというお名前は初めて耳にしたんですが、実は私の好みの作品を彼が沢山手がけていた事にも驚き、不思議な縁を感じずにはいられませんでした。

goodmorning6.jpg映画の冒頭で彼らが修復する”奇跡の聖堂”は時々故郷の象徴として、あるいは彼らの芸術家としての誇りの象徴として登場しますが、
これはピサのドゥオモ
ピサ(イタリア).JPG
昨年夏にピサに旅した際に撮った写真で左端が切れてしまってる部分。。 
映画を先に観ていればちゃんと正面から撮ったのになぁ〜ふらふら

★兄弟役を演じたなかなかイケメンな俳優さんですが、何処かで絶対見た見たと思いつつ鑑賞・・調べてみたら・・
生きてこそ.jpgspano.jpgアルメイダ.jpg
ニコラ役のヴィンセント・スパーノ(写真左)は「生きてこそ」で最後まで生き残り助けを呼びに行った二人のうちの一人!?このポスターの右の青年じゃないかと思います(未確認)。 アンドレア役のジョアキム・デ・アルメイダ(写真右)はなんと「24」のシーズンVで出てきた凶悪なメキシコの麻薬王でしたん〜がく〜(落胆した顔)


posted by マダムS at 16:23| Comment(19) | TrackBack(0) | イタリア映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
また、おもしろそうなのをご紹介いただいてありがとうございます♪

早速今度のレンタルやさんの半額セールでさがしてみますね。
(というのも、アマゾンで検索かけたら15,000円と出ててのけぞったので・・・)
音楽も良さそうですね。

ところでピサのドゥオモ、とても美しいですよね。私、大好きです。
ドゥオモもですが斜塔、なんか笑えてこれまた大好きなんですよ〜
ちょっと違うパスに乗ってしまい、バスをおりて、迷子になりながら娘と歩いていたら、かな〜り傾いた斜塔が遠くから見えてきて、2人で顔を見合わせて爆笑しました!
Posted by jester at 2007年05月21日 10:47
マダム、こんにちわ。
ご覧になったのですね、イタリー家父長制のアメリカ移民兄弟映画?伝説のグリフィス監督が目の前で動いているのも、映画ファンには楽しいですよね。そうそう、「生きてこそ」は、調べるとヴィンセント・スパーノでした。
Posted by Bianca at 2007年05月21日 11:57
★jesterさん
うわぁ〜自己満足仕様の記事にコメント有難うございます♪
げっ 15000円〜!?それは高いっ!どうしてそんな値段になっちゃうんでしょうー! レンタルであると良いのですが。
ピサは斜塔ばっかり有名ですけど、ドゥオモの中があんまり美しく素敵で感激しました。ロマネスク様式の外観もキレイですよねぇ〜 斜塔は時間が無くて上まで上がれなくて残念だったんですが、行かれました?
jesterさんにとってもお嬢様との思い出深い場所なんですね!!(^^)v

★ Bianca さん
いらっしゃいませ! コメント有難うございます♪
 >イタリー家父長制のアメリカ移民兄弟映画
そうそう、そうですね(笑)
プラス、聖堂修復の一流の職人であり芸術家としての誇りが映画への愛に変わっていく様に感動しました。
グリフィス監督、色んな伝説がありそうな魅力的な方なんですね〜この方の伝記映画も観たいかも。 「生きてこそ」調べてくださって有難うございます! 
Posted by マダムS at 2007年05月21日 19:16
またまたお邪魔します。
近所のレンタル屋さんにはなかったです〜
明日、隣の駅までいってみますね。

マダムの行かれたときは斜塔に登ることができたんですか?
ピサは大好きで、2日間滞在しました。ですが、斜塔はちょうど基盤工事中でなかには上がれなかったのですよ〜(涙
でも裏のほうのお墓(?)とかいったり、芝生でスケッチしたり、パニーニ齧ったり、楽しかったデス♪ 
Posted by jester at 2007年05月21日 20:52
★jesterさん
うわぁ〜 無かったですか!?
きゃ・・隣町にはあったかしらん(汗)
もしお近くに無ければ確実な場所をお教えしますので、メール頂けますか?このブログの右下、パンジーの植木鉢の下に鍵が隠してありまふ。。。
昨夏、「斜塔は登ってもいいけど時間が間に合わないと思います!」と添乗員のお姉さまに釘を刺されて、ヴェネチアの塔と同じく泣く泣く諦めたのですぅ〜 自由旅行じゃないとそういう点がダメですよね、ふぅ。。 写真の反対側はインド人?アフリカン?の露天商なんかが軒並べてて賑やかでしたわ。。パニーニ食べたい!美味しいやつ!!
Posted by マダムS at 2007年05月22日 17:14
わー、最後のところで大きく反応してしまいました!

そうでしたか、あの「24」のメキシコのあの人がこの映画に出ていたのですね。このキャラ、「24」の中では私のお気に入りベスト5に入るんです。全然気づかなかった・・・。

「グッドモーニング・バビロン」、いい映画でしたねぇ(しみじみ)。と言っても上記の俳優さんといい、すっかり忘れているみたいなのでもう一回見たくなりました。
Posted by nouilles-sautees at 2007年05月22日 19:36
★nouilles-sautees さん
おお、さっすが、既に鑑賞されていたのですね〜
日本で公開されたかどうか?も全然記憶にない私です(^^;)
うん、いい作品だと思いますので、皆さんにもおススメしたくて。 ちょっと映画の黎明期の名作を追いかけようと思ってますんで、その頃頑張ってた人々の物語も知りたくなったりで・・。
で、そうなんですよお!!
観ている間ず〜っと「うーん、何処かで見た顔っ」と気になってしょうがなかったんで、鑑賞後に検索したら わっはっはでした。
うは〜彼がnouilles-sautees さんの「24」お気に入りキャラベスト5に入るとは知りませんでしたよー! その他の4人もよかったら教えて下さい。多分アルメイダも入っているでしょ? メキシコの彼の名前と同じでしたね(笑)
Posted by マダムS at 2007年05月23日 07:05
うきゃ〜nouilles-sauteesさんもご覧になったのですね〜

昨日は隣町もだめで、近くのターミナル駅までいったけど負け戦でした・・
なので、マダム、メールしました。ごうぞご教授くださいませ♪
Posted by jester at 2007年05月23日 07:34
★jesterさん
うきゃ〜 やっぱり大きいお店行かないとダメみたいですねーー!
なので、あそこかあそこ。。んでダメならあちらでね♪ (謎笑;)
Posted by マダムS at 2007年05月23日 20:59
おお懐かしい〜〜〜
あまりにも、昔に観たので記憶も
遠のいています(恥)
ヴィンセント・スパーノ覚えていますよ〜〜〜
ダイアン・レインや、アラン・アーキンと出た「インディアン・サマー」と言う映画がありますが、ちょっと「再会の時」を思わせる
いい映画でしたよ、暇な時御覧になってみて!
Posted by キウイ at 2007年05月24日 00:17
★キウイさん
おお〜ご覧になっていらっしゃいましたか!さすがです♪
もう20年前の作品になりますものね、忘れて当然ですよー。
私もこの映画は色んな縁あって鑑賞しました。出会いですよねぇ〜映画も。
「インディアン・サマー」!!?これですね?
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=2142
ふぅ〜やっと検索で見つけました!日本では未公開作なんですねー。出てますね!ヴィンセントも(^^)なんとか探して観てみますね^^お勧め有難うございました♪
Posted by マダムS at 2007年05月24日 07:37
おぉ〜「ラヴェンダーの咲く庭で」で監督デビューしたチャールズ・ダンスも興味深い役どころなんですね!
私もコレは、レンタル探してみたいと思います。
『デスペラード』の悪役ブッチョも印象深い『24』のジョアキム・デ゙・アルメイダは覚えていますよ〜!
映画への愛を感じる作品、是非探してみますね。^^
Posted by ラクサナ at 2007年05月24日 10:45
ぼんじょるのん。
あ、マダムに先を越されてしまいました。
「グッドモーニング・バビロン」未だに観ていませんー。
でも、とにかくタヴィアーニ兄弟の作風はかなり好きです。
「サン・ロレンツォの夜」、「 父/パードレ・パドローネ」はすごく気に入ってます。
何年か前に観た『復活』はイマイチでしたが・・・。
余談ですが、3日ほど前、ブログの検索ワードに、 「キム・ロッシ・スチュアート」が1日で10件以上ありました。
どこかで話題になっていたのでせうかー??
Posted by かえる at 2007年05月24日 12:54
★ラクサナさん
そうなんです! チャールズ・ダンス!
この作品で偉大なる”グリフィス監督”を演じた事で後に自分でもメガホンとってみたくなったのかも?なんてね(^^)
おお!ジョアキム・デ゙・アルメイダ!ラテン系ってことでそんな作品にも出ていたんですねぇ 結構二人ともハリウッド映画で活躍しているようです。
レンタルで見つかるといいですねぇ・・

★かえるさん
はい〜 お先に!で御座いました♪
「カビリア」観てから、どうしても「イントレランス」も観たくなってこれもですわ(^^)v 「イントレ〜」も早く感想書かねば(^^;)
「サンロレ〜」も借りてきましたよん〜
「パードレ〜」も近いうちに♪ ちょっとしばらくタヴィアーニ追いかけてみます。
んん? キムが検索ワードに?な、なんでしょうね ちょっと調べてみよっと。
Posted by マダムS at 2007年05月24日 21:07
いや〜これ懐かしいです〜
当時よく意味がわからなかったのですが、それでもとっても惹かれるものがあって常々再見したいと思っているのです。
そうなんです。あれはピサ。ずっと前に行った時しっかりと見て写真撮ってきました。
ここのところ封切りの映画でこれぞというものがないので、私も名作を見直しています。
Posted by Cartouche at 2007年05月30日 21:52
★ Cartouche さん
おお、以前にご覧になっていらっしゃいましたか! 
やはりシャンテでご覧になったのでしょうか!?
ピサは斜塔ばかり有名ですが、あの聖堂も素晴しいですよねぇ・・写真拝見に伺いますね^^ 
私はタヴィアーニ兄弟が気になっていたので観たんですが、つくづく映画も出会いだと思いますね。 機会がありましたら是非今一度! そうなんです、最近ちょっと東京遠征までして観たいほどの新作が無くて(私が疲れているだけかも)。
Posted by マダムS at 2007年05月31日 08:23
ゆっくりと鑑賞致しました〜!
本当に興味深い作品でした。
『イントレランス』のセット、劇中劇で入るシーンも印象的ですし、白い象のモニュメントも心に残りますね〜!
チャールズ・ダンス演じるグリフィス監督も、何ともかっこよかったです。
この兄弟の育てられ方が、まるで古代ギリシャの神話に出てくるような感じもあって・・・「おいおい、そこまで一緒じゃないとダメなのかよ?」っと苦笑しちゃうシーンもあったんですけど、人間同士の争いの元を辿れば兄弟から始まったのかも?っと思うと・・・ラストの戦争でのシーンに、これはもしかすると反戦映画の意味合いもあるのかも?っと思わされる気がしました。(TT)あのフィルムが誰かの手に渡り無事に届くことを祈って・・・!
『イントレランス』も、その時節にあって反戦を唱えての上映だったんですよね〜やはり観てみたくなりました。m(__)m
Posted by ラクサナ at 2007年06月18日 23:56
★ラクサナさん
おおー 観て下さったのですねー!(嬉)
C・ダンス素敵でしたでしょ?ちょっとサム・シェパード系で・・♪
ああ・・そういえばギリシャ神話的な兄弟話なんでしょうか・・なるほど、最も身近なライバル・・兄弟仲は難しいものなんですよね。
そうそう。そうなんですよね
「イントレランス」も実は製作途中で当時の世相など影響して次第に反戦映画になっていったんだと思います。結構深いものがありますよ。鑑賞のお手伝いさせて頂きます♪
Posted by マダムS at 2007年06月19日 10:26

こんな時だからこそ、生きてる内に思いっきり楽しんでおきたい…
不謹慎なんて言うなよな!いっちまったら何もできないんだから…(´・ω・`)
http://87wkvcl.glinds.info/
Posted by 備えあれば憂いナシ!! at 2011年03月21日 19:30
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